沖縄が選ばれる理由

SPNHC-TDWG 2024

SPNHC-TDWG 2024

沖縄MICE開催における
サステナビリティガイドライン

ABOUT

SPNHC-TDWG2024合同大会について

SPNHC(国際自然史標本保存学会)とTDWG(生物多様性情報標準化委員会)による合同大会が2024年9月2日から9月6日まで沖縄コンベンションセンターで開催されました。合同大会としてはアジア初開催となります。

「Enhancing Local Capacity, Elevating Global Standards(地域能力の増進、国際標準の向上)」をテーマに掲げ、生物多様性データの世界における現在の標準を次のレベルへと押し上げることを目指した本大会を通し、日本では最新情報に触れることが難しい自然史標本の保存科学に触れる機会になるとともに、海外の取り組み、ノウハウに触れる貴重な機会となりました。

SPNHC-TDWG2024合同大会 サステナビリティガイドラインを活用した
持続可能な取り組みへ

本大会では、MICE開催による環境負担の軽減に努め、主催者、参加者が沖縄の豊かな自然環境を保護する視点をもつことはもちろんのこと、独自性ある歴史文化に敬意を払い、開催地の理解促進や相互交流を目指し、沖縄MICE開催におけるサステナビリティガイドラインを活用したMICE運営に取り組みました。

GUIDELINE

サステナビリティガイドラインの概要について

サステナビリティガイドラインについて

沖縄MICE開催における
サステナビリティガイドライン

本ガイドラインは、県内や国内外の事例の紹介や各主体の取り組みをセルフチェックできるチェックシートを備えています。 主体分野別に全65項目の取り組み一覧と各取り組みの難易度が示されており、主催者・事業者双方のサステナブルな取り組みを支援するツールとして提供されています。ガイドラインは、付加価値の高いMICE運営の実現へむけた補助的な役割を果たすことができます。

詳細はコチラ

サステナビリティガイドライン活用により目指す方向性

01PARTNERSHIP

持続可能な取り組みに
対する運営体制の構築

02MICE CONFERENCE

MICE開催による持続可能な
社会に貢献する仕組みへ

03WORLD

沖縄から世界へ発信
選ばれるMICE開催地へ

サステナビリティガイドラインの運用手順

STEP
01

ガイドラインの運用に関する
情報と意識の共有(勉強会)

主催者、運営事業者は、サステナビリティ部会のサポートを受けて、ガイドライン策定の背景や目的、主催者用のセルフチェックシートの内容に関する勉強会を行い、サステナブルな大会運営に向けた意識の共有を図りました。

STEP
02

「取り組みの具体事例」の「具体的な取り組み」への読み替えとセルフチェック

主催者と運営事業者は、セルフチェックシートの「チェック項目(設問)」の右側にある「取り組みの具体事例」を本大会で実施可能な「具体的な取り組み」に読み替えて、セルフチェックを行いました。チェック項目は、「会期中のチェック対象項目」、「会期前に確認済の項目」、「会期後に確認する項目」、「対象外の項目」に色分けされました。また、対応の可否を示す○×の根拠が整理されることによって、効率的なセルフチェックが行われました。

チェックシートの参考はこちらから
STEP
03

サステナビリティ部会による
チェックとフィードバック

サステナビリティ部会は、主催者と運営事業者によるセルフチェックの妥当性を確認しました。また、さらなる発展と向上のため、本大会の閉会式において、主催者、運営事業者、世界各国から集まった参加者に対して確認結果を直接発信・共有しました。

本大会におけるサステナビリティ部会の役割についてセルフチェックシートの
活用方法等に関する助言

沖縄MICEネットワークのサステナビリティ部会は、事前の勉強会およびセルフチェックシートの「チェック項目(設問)」の右側にある「取り組みの具体事例」を本大会で実施可能な「具体的な取り組み」に読み替える際の助言を行いました。また、主催者・運営事業者のセルフチェック結果の妥当性の確認を行いました。

SUSTAINABILITY

取り組み事例について

国内の国際催事において、企画からフォローアップまで一貫してサステナビリティガイドラインを適用した導入した事例が少ないなか、本大会は、沖縄におけるサステナブルなMICE運営の参考になる取り組み事例となりました。

大会名
SPNHC-TDWG 2024合同大会
実施体制
主催者:SPNHC-TDWG 2024 合同大会組織実行委員会
運営事業者(PCO):株式会社沖縄コングレ
ガイドライン運用の監修、助言:沖縄MICEネットワーク サステナビリティ部会(OCVB事務局)
取り組み
項目
  • 1. マネジメント・教育
  • 2. もの資源
  • 3. エネルギー・水資源
  • 4. 地域貢献
  • 5. ダイバーシティ
  • 6. 自然・文化
取り組みの
指標

サステナビリティガイドライン活用の
トピックス

TOPIC
01

大会行動規範への
配慮事項の明記と発信

公式HP上の行動規範に開催地である沖縄への配慮事項が明示され、主催者、運営事業者、参加者に対する周知が行われていました。

【参考】

英語版) Code of Conduct
日本語版) Code of Conduct – JA
TOPIC
02

廃棄物削減方針の
取り組み計画

紙配布物の削減、ウォータサーバーの設置による持ち込みされるペットボトルの削減等の標準的な対策と合わせ、廃棄物の削減意識の向上につなげるため廃棄物のアイテムや総量の推移を可視化するアプリを導入するなどの創意工夫がされていました。

Waste Tracker の参考はこちらから
TOPIC
03

幕間スライドを活用した
サステナブルアクションの周知

大会の会期中において、全ての会議室で使用される幕間スライド(タイトルスライド)にサステナビリティガイドラインのチェックリスト、廃棄物量に関する情報等を随時発信していました。

TOPIC
04

ダイバーシティへの配慮

宗教やアレルギー等による食制限に対応するため、使用食材や調理法等の表示を行ったり、外国籍社員による対応、ユニバーサルデザインを活用するなどの対応が行われていました。

一方で、主催者による調査によると、現存の沖縄MICE施設ではイスラム教徒向けの祈祷室を常設している事例やハラール料理に対応できる施設や事業者が少ないため、今後の解決が求められます。

TOPIC
05

開催地独自の魅力を体験できる
機会の提供

大会参加者向けに、沖縄独特の魅力やSDGs、ネイチャーポジティブの取組を体感、視聴できるエクスカーションやオンラインコンテンツが提供されていました。開催地の人々と大会参加者の交流型体験を通し、地域社会や地域の文化に触れ、自然環境の保全にも貢献できる機会となっていました。

チェック結果のまとめ

サステナビリティガイドラインの全65項目中、本大会においては、難易度「高」 の20項目、難易度「標準」の26項目を対象項目としました。適合項目数は、難易度「高」が14項目(70.0%)、難易度「標準」が23項目(88.5%) に達していました。主催者、運営事業者、参加者の連携により、現実的で効果的な運営がなされていました。

一方で、例えば、予算・会場との距離等の関係上、ホテルや会場の選定においては持続可能な取り組みを実践している場所の確保が難しいなど、今後に向けた課題も分かりました。

難易度
標準
対象項目数 20 26
適合項目数 14 23
適合率 70.0% 88.5%

本大会関係者からのコメント

主催者:SPNHC-TDWG 2024 合同大会組織実行委員会 実務担当:蔭山 麻里子

ガイドラインやセルフチェックシートを事業者さんの説明を受けながら参照できたおかげで、サステナビリティの実践方法について事前に理解することができました。沖縄の歴史文化や環境に配慮した運営のあり方に賛同し、予算内で実施できる工夫についてアイデアを交換しました。開期中も含め機会あるごとに参加者へ向けて周知、意識の喚起とSDGsに配慮した行動への協力呼びかけに努めたことも功を奏しました。MICE開催地としての付加価値を高めていくためにも、本ガイドラインが今後も広く活用されていくことを期待いたします。

PCO:株式会社沖縄コングレ 担当:MICE事業部 ヤマグチ・シェイ

本大会は、サステナブルなMICE取り組みを核とする運営事例となりました。「沖縄MICE開催におけるサステナビリティガイドライン」を基づいて、持続可能な取り組みの実践や廃棄物の削減、大会における運営標準の向上等、様々な取り組みを可視化する工夫を行いました。MICE業界ではSDGsへの貢献は未だに大きな課題ですが、上記のガイドライン等を導入することが県内外のサステナビリティ標準の向上につながる取り組みの一つかと思います。

サステナビリティ部会 部会長:岩村 俊平

本大会は、主催者と運営事業者が主体となり、一貫して「沖縄MICE開催におけるサステナビリティガイドライン」を適用した初の学会の事例となりました。サステナビリティ部会としては、円滑な運営に加え、現行ガイドラインの運用上の課題や改善点を模索する観点からもサポートを行いました。その結果、セルフチェックシートが使いやすく整理されましたので、参考にして頂けると幸いです(シートの参考はこちらから)。主催者をはじめとする関係者に御礼を申し上げます。

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沖縄MICEネットワークでは、サステナブルなMICEを開催し誘致開催を促進するため、さまざまな専門家チームによりフォローアップを行っています。取り組みにあたりご相談等ありましたらお気軽にお問合せください。